
「純粋なるもの」~若き日の羽生世代を描いた青春譚~
日本中が羽生善治の七冠全冠制覇に沸いた1996年。1冊の書籍が上梓された。初代竜王・島朗著作の「純粋なるもの」である。当書は羽生世代の棋士たちにフォーカスし、青春譚を描いたものだ。彼らの将棋にかける思い、そして純粋なる魂を知って欲しい。
謎の中年ハック・フィンが、気の向くままに更新するヘッポコ記事のてんこ盛り。お暇なら来てよね~ (´ω`)
日本中が羽生善治の七冠全冠制覇に沸いた1996年。1冊の書籍が上梓された。初代竜王・島朗著作の「純粋なるもの」である。当書は羽生世代の棋士たちにフォーカスし、青春譚を描いたものだ。彼らの将棋にかける思い、そして純粋なる魂を知って欲しい。
“棋界の太陽”と呼ばれた中原誠十六世名人。“不世出の巨人”大山康晴の時代に終止符を打ち、中原時代を築き上げた。全盛期の大河の流れを思わせる指し手と、悠揚迫らぬ物腰から「自然流」と謳われる。そんな大名人・中原誠の棋士人生を紹介する。
去る6月16日、通算1500勝を収めた羽生善治永世七冠。それは棋士生活36年5ヵ月で成し遂げた偉業である。記者会見での羽生さんらしい笑顔も健在である。そんな羽生さんは“いままでもこれからも”、81マスの無限の宇宙を歩み続けることだろう。
棋士の様々なキャッチコピー。「自然流」中原誠、「光速流」谷川浩司など枚挙に暇がない。特に、昭和の将棋指しに原田泰夫が名付けた「~流」というフレーズは秀逸である。そこには、棋風だけでなく棋士の人となりも表す、実に風流な味わいがあった。
“光速の寄せ”と謳われた十七世名人の資格保持者・谷川浩司。鋭くも華麗な攻め将棋は多くのファンを魅了し、羽生善治をして真の天才と言わしめた。また、谷川は高い品格を備えた美学の棋士としても知られる。そんな谷川浩司の棋士人生を振り返る。
「将棋界の偉大なる巨人」大山康晴十五世名人に迫る後編。陶板に認められた言葉を心の支えに復活し、無敵の極盛期を迎えた大山。だが、“棋界の若き太陽”中原誠により大山時代は幕を閉じた。そんな中、失意の大山は“50歳の新人”として再出発を果たす。
タイトル獲得80期、棋戦優勝44回、A級連続在位44期など、「将棋界の偉大なる巨人」大山康晴十五世名人に迫る前編。29歳で名人の座を射止め棋界制覇を成し遂げる。しかし、その後、宿命のライバル升田幸三の後塵を拝し、将棋史に残る屈辱を味わった。
順位戦A級から陥落が決まり、去就が注目を集める羽生善治。来期はB級1組で戦うことを発表した。朗報である。そんな羽生さんはこれまで数え切れぬほど、将棋界の発展のために尽力してきた。その功績は、まさに「将棋界の至宝」と呼ぶにふさわしい。
将棋界で最も長い伝統と格式を誇る名人位。かつて、その頂を目指し、命を懸けて厳しき勝負に挑んだ棋士がいた。“将棋界の巨人”大山康晴十五世名人と“羽生善治のライバル”村山聖九段である。彼らが盤上に込めた魂の物語をここに書き記す。
羽生善治九段がA級順位戦から陥落した。29期連続在位であったが、51歳という年齢もあるのだろう。だが、かつて44期連続(名人18期)で君臨し、69歳で逝去するまで生涯A級を死守した超人がいる。“巨星”大山康晴十五世名人の威容に迫る。