50歳の新人、先生になる 第3回「イメージの大切さ」





これは50歳にして、これまで未経験の塾講師を志したアラフィフ男の体験談です。

講師として子ども達と関わる中で、気付いたことや所感を述べていこうと思います。

当ブログが塾講師を始めて間もない方や指導方法に悩んでいる方、あるいは新しい挑戦に興味がある方の一助になれば幸いです。

イメージさせる 

距離、速さ、時間の関係は小学校で学ぶ単元です。
同じ距離を進むとき、かかる時間が短いほうがスピードは速いのですが、子どもによっては理解しづらいことがあります。
中には、中学生でも怪しい生徒がいます。
要するに、速さと時間の関係がピンと来ないのです。

私も参考書の解説を読み、一瞬?となりました。
その問題は同じ距離を歩くとき、A君は20分、B君は18分かかるというものでした。
解法の説明が書かれており、読み進めていきます。
そして次の解説に移ると突然、「なので、A君とB君の速さの比は1/20:1/18となる」と書いてありました。
なぜ、こういう比になるかの説明がなく、いきなり断定口調で言い切っているのです。

これはかかった時間と速さは逆になることを表わしているのですが、小学5年生にいきなり見せて理解しろというのは少々ご無体に感じます。
なので、公式を“(お)はじき”や“みはじ”といった語呂合わせで覚えている子もいます。

そんなときは、身近な例で説明するとイメージしやすいのではないでしょうか。
たとえば、50メートル走を例に出して説明してみます。
小学生にとって足の速さは重要事項であり、私も子ども時代クラスメイトの走破タイムには興味津々だったことを思い出します。
50メートルを8秒で走るのと10秒かかるのでは、前者の方が走るスピードが速いのは子どもにもピント来るでしょう。
つまり、大切なのは身近な例を使うことにより、子ども達が具体的にイメージできることなのです。

勉強が得意な子どもは、そんな手間をかけずとも理解できるでしょう。
一方で、勉強が苦手な生徒ほど「実感する」「腑に落ちる」具体例が理解のための一助となります。

『女王の教室』の鬼教師・阿久津真矢の決め台詞「イメージできる?」というフレーズは、実は学びにおいて非常に重要なことなのです。

ひろゆきの人気の秘密!?

私はひろゆき(Youtuberの西村博之)は、あまり好きではありません。
もちろん頭の回転が早く、話術に長けているのは否定しません。
それも手伝って、世間というか若い世代に人気があります。

私からすると疑問だったので、なぜ彼は人気があるのかと考えたことがありました。
圧倒的な論破力(屁理屈力?)もさることながら、ときに荒唐無稽とも思える分かりやすい具体例が、経験が浅くまだ深い論理的思考力を持たない若者には理解しやすいのも一因なのではと思われます。
論客といわれる方々の専門用語が飛び交う小難しい話とは、対象をなすのでしょう。

結局、何が言いたいのかというと、分かりやすい具体例は若い人にほど有効ではないか?という仮説です。

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