「悲運の王者」ウィルソン・キプケテル ~その走りは羽根のように軽やかに~
90年代の個人的最強ランナー、それは男子800mの元世界記録保持者ウィルソン・キプケテルである。国籍取得の問題で出場できなかったアトランタ大会等、五輪では無冠に終わる。だが、 “悲運の王者”の高潔な精神は記録以上に称賛されるべきものだった。
謎の中年ハック・フィンが、気の向くままに更新するヘッポコ記事のてんこ盛り。お暇なら来てよね~ (´ω`)
90年代の個人的最強ランナー、それは男子800mの元世界記録保持者ウィルソン・キプケテルである。国籍取得の問題で出場できなかったアトランタ大会等、五輪では無冠に終わる。だが、 “悲運の王者”の高潔な精神は記録以上に称賛されるべきものだった。
1996年アトランタ五輪。驚異の世界記録の前に涙を呑んだ名スプリンターがいた。“ナミビアの鉄仮面”フランク・フレデリクスである。レース直前でも、徳のある相貌に湛える静かな佇まい。その姿は、さながらトラックに真理を求める求道者を思わせた。
今年も1月2日と3日、箱根を舞台に“新春の風物詩”箱根駅伝が行われた。完全優勝を遂げた青山学院の総合力には脱帽である。そして、今年も激しいシード権争いが繰り広げられた。箱根路に青春を懸けた選手たちの思いは、1本の襷(たすき)で繋がれる。
大会16日目、国立競技場における最後の戦いの夜を迎えた。陸上界のレジェンドが有終の美を飾れば、日本陸上界の若き俊英が大健闘を見せる。どんな環境下にあっても、全身全霊を懸けて戦いの場に身を投じる選手たちの熱き魂は、決して冷めることはない。
様々な超人、鳥人を輩出するアスリート大国キューバ。その中でも、「キューバの誇り」と謳われたのがハビエル・ソトマイヨールである。人類で唯一8フィートの高さを跳び、30年の時を経ても未だ破られぬ世界記録をもつ、孤高のハイジャンパーを追憶する。