50歳の新人、先生になる 第22回「未知なるもの」Part3




本稿は50歳にして、これまで未経験の塾講師を志したアラフィフの体験談です。

講師として子ども達と関わる中で、気付いたことや所感を述べていこうと思います。

今回は「未知なるもの」Part3として、生徒とのエピソードを紹介します。

意表を突かれる

私の受け持つ生徒の中に、小学生の女の子がいます。
その子はしぐさも可愛らしく愛嬌もあり、私との関係性も悪くありません。
むしろ、歳の差40以上もあるというのに、かなりフレンドリーといえるでしょう。

ある日のこと、テキストの解答集を持って来なかったと言うので、理由を尋ねました。
どうやら汚してしまったようなのですが、お茶やジュースなら汚れても使えないことはないため、不思議に思ったからです。

すると、彼女は予想外の答えを言いました。

「年寄りなので、答えの上にウンコしちゃった…」

最初、私は意味が分かりませんでしたが、高齢者が認知症か何かになったため粗相をしたのかと思いました。
ところが、犯人は“ジョン“だと言うのです!

ジョン??

一瞬おじいさんは外人ですか?と思うわけもなく、そう!犬でした。

しかし、ここで疑問が…。
お嬢さん、犬小屋で勉強してたんですか?と。

どうやら、答えを床に落としたまま拾わないでいたら、犬がやって来て粗相したそうです。
私は犬や猫を飼った経験がないため、いくら高齢とはいえ家の中ですることに驚きです。

呆然としている私に彼女は何を思ったか、今度持ってくると言い始めます。
いやいや、汚いから止めてくださいな。
というか、捨てずに取っておいてることに、さらにビックリです。

私はつくづく痛感いたしました。
子どもはやはり“未知なるもの”だと!
少なくとも前職では必要な書類の上にウンコされ、使えなくなったなど聞いたことがありません。

刺激的な毎日に、しばらく痴呆とは無縁の生活を送れそうです。

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